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物理「熱・統計力学」において、第8節で解説した量子統計的エントロピーを使って、量子論の中に熱力学のモデルが構築できることを解説した第9節を追加しました。
通常の統計力学の議論は、熱力学の議論とは独立して行われることが多いですが、そうなっているのは、熱力学の議論でもエントロピーという(ナゾの)状態変数を構築する議論がメインになっていて、一方の統計力学でも、この議論とは独立にエントロピーを定義して議論するので、両理論はいわば同時並行的に議論されていて、一方が他方の基礎理論という形になっていないからです。
これに対し、私のページでは、熱力学の議論では、エントロピーの存在を最初から天下り的に仮定し、エントロピーが満たすべき性質を公理として挙げ、その公理に基づいた議論を行っています(従ってケルビンの原理のような「経験則」も、逆に「定理」として導出されることになります)。
そして、統計力学では、力学の世界に、実際に熱力学の仮定を満たすモデルが作れる、という議論をすることによって、両理論を接合するわけです。
独断かもしれませんが、私はこういう論法の方が本質的だと思っています。そして統計力学の最初の議論は、いきなりラグランジュの未定乗数法でエントロピーを定義するとかいうことではなく、力学や確率論のどういう概念が熱力学の内部エネルギーやエントロピーに対応しているかの議論を先に行うべきだと思っています。
http://home.p07.itscom.net/strmdrf/thermo09.htm
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